子育てをしていると子どもが泣き叫んだり物を投げたりして、ヒステリーを起こす場面に出くわします。幼少期は「あと少しの我慢!」と思ってがんばってきた人は、子どもが小学生になっても変わらない姿を見ると、どうしていいかわからなくなってしまうでしょう。
そこで、今回は小学生のヒステリー原因や対応についてまとめました。
小学生のヒステリーとは?
ヒステリーとは、さまざまな理由から感情が抑制できずに気持ちを爆発させてしまうことです。
子どものヒステリーは1歳頃から現れることが多く、幼児は泣いたり、手足をバタバタさせたり、床に転がったりします。小学生になると泣いたり叫び声を上げたりするだけではなく、物を投げたり、攻撃をしたり、暴言を吐いたりする場合があります。
ヒステリーを起こす原因は?
ヒステリーを起こす原因には欲求不満、疲労、空腹などがあり、小学生のヒステリーは欲求不満や疲労で起こるのが多いそうです。低学年の場合は新しい環境による疲労が原因の一つといわれています。特に学校の影響は大きく、
- 人間関係の変化
- たくさんの勉強や宿題
- 集団生活で求められる協調性
などの要因で心も体も疲労するのが想像できます。
さらに、中学年高学年になると人間関係がますます複雑になり、受験勉強が始まる子どもは益々ストレスが増えるでしょう。ストレスをうまく発散できなかったり自分の思うように生活できかったりすると、ヒステリーを起こしやすくなるそうです。
また、子どもによっては「軽度の発達障害」によってヒステリーを起こします。衝動性のコントロールができなかったり、他人のペースに合わせられなかったりして、ストレスが溜まり感情が爆発してしまうのです。
ヒステリーはいつまで続く?
幼児期から始まるヒステリーは、たいてい5歳を過ぎると減っていくそうです。しかし、実際は小学生になってもヒステリーな行動をする子どももいます。
多くの子どもは年齢とともに考えをうまく伝えられるようになり、感情が爆発しそうになったときに自分でコントロールできるようになっていくのでしょう。そのため、小学生は年齢が上がるにつれて、ヒステリーが減っていくのですね。
あまりにも回数が減らなかったり、むしろ増えたりする場合は、小児科や地域保健センターに相談することをおすすめします。
小学生のヒステリーはどう対応したらいいの?
幼児とは違い、意識がはっきりしている小学生にはどう対応したらよいのでしょうか。
間違った対応は危険!まずは気持ちを落ち着かせよう
ヒステリーを起こさない子どもを持つ親は「ちゃんと叱らないからダメなんだよ!」と言うかもしれません。しかし、小学生がヒステリーを起こしたときに間違った対応をすると、状況を悪化させてしまいます。
ヒステリーはただぐずっているだけではありません。本人も自分の状態を止められず、パニックになっていることが多いのです。頭ごなしに怒鳴ったり暴力をふるうと、子どもはますますパニックになりヒステリーがエスカレートしてしまいます。周りや本人が怪我をする恐れがあるため、注意が必要です。
子どもがヒステリーを起こしたら、まずは気持ちを落ち着かせるのが先決。
ヒステリーを落ち着かせる対応法
- そっと見守る
- 共感を相手に伝える
- 話を聞いてあげる
パニックになっている間は話し合いができる状態ではないので、落ち着くまでは親の忍耐力が必要になります。
子どもが落ち着いたら理由について話し合うとよいでしょう。子どもの気持ちを否定しないようにすれば、親の気持ちを伝えてもかまいません。
ヒステリーが起こらないようにするには?
ヒステリーが起こらないようにするのは、幼児にはとてもハードルの高いのですが、小学生になると少しずつできるようになっていきます。子どもによって対応方法はさまざまなので、親子でよりよいものを見つけられるよう話し合いをするとよいでしょう。
(例)
- その場を離れる
- 紙(新聞紙や古紙)を破る
- つぶやくと落ち着く言葉を用意する
- 他のことを考える
人にからかわれて怒りが爆発しそうになるなら、「これ以上言うとヒステリーを起こしそうだからやめて」とはっきりと示し、嫌なことを中断してもらうのも効果があります。
子どものヒステリーに疲れたら
子どものヒステリーと向き合うのは想像以上に大変です。子どもに向き合うのも大事ですが、自分が疲れすぎないように対策をしましょう。
適度な休養でストレスを解消しよう
子どもが小学生なら学校に行っている間に、ストレス発散する時間を作るのがおすすめです。
仕事をしている人はむずかしいかもしれませんが、ヒステリーと向き合っている心と体には休養が欠かせません。休暇をとって好きな時間を過ごすだけで、また明日からがんばる気力が湧いてくるでしょう。平日に休む時間を作れない場合は、夫婦で協力して一人の時間を作れるとよいですね。
どうしても長い時間を作れない場合は、子どもの習い事の時間などわずかな時間を使い、カフェに行ったり美味しいものを食べたりするだけでも心が休まるでしょう。
ヒステリーに悩んだら周りに相談しよう
ヒステリーに悩んだら周りに相談するのが大切です。
身内や友達など関係性が深い人は親身に相談にのってくれるでしょう。ただし、話を聞いただけでは「子どもはみんなそういうものだよ」といわれてしまうことも…。
周りに理解されないときや協力者がいないときは、かかりつけの小児科・地域保健センター・子育てセンターに気軽に相談することをおすすめします。
また、あまりに回数が多い場合やヒステリーが治まらない場合は、軽度発達障害など様々な可能性があるので、子どものためにも早めに相談するとよいでしょう。
まとめ
小学生のヒステリーは子どもの性格や環境などさまざま原因で起こります。
ヒステリーのほとんどが成長過程での一過性のものといわれていますが、子育て中の親にとっては気が気でないですよね。対応方法が複数あるため、試行錯誤をしている人がたくさんいると思いますが、的確な対応を心がけたり、時には周りや地域の協力をお願いして大変な時期を乗り切りましょう。
親が自分と向き合ってくれている姿を子どもはちゃんと見ています。将来「大変だったね」と笑い話にできるとよいですね。
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